テキサスホールデムのルール|初心者向けに1ハンドの流れを解説

緑のポーカーテーブルに並ぶ2枚の手札と5枚の共通カード、チップのイメージ

執筆者:

カテゴリ:

「ポーカーは役を作るゲームらしい。でも、自分の番に何をすればいいの?」。この記事は、カードやチップに初めて触れる人のためのテキサスホールデム入門です。用語を覚えるだけでなく、1回の勝負を最初から最後まで追ってみましょう。

扱うのは、通常の52枚で遊ぶノーリミット・テキサスホールデム(NLH)です。最初は「最も強い5枚」「自分の番」「相手の額に合わせる」の3つを意識すれば、流れをつかみやすくなります。

1. 何を目指すゲーム?「1ハンド」と「ポット」

1ハンドとは、カードを配り始めてから、その回の勝者が決まるまでの1回の勝負です。全員が出したチップの集まりをポットと呼び、そのポットを獲得することを目指します。

  • 最後まで残った人たちでカードを比べ、最も強い組み合わせ(役)を作った人が勝つ。
  • 途中でほかの全員が降りたら、残った1人が勝つ。この場合、最後までカードを配る必要はない。

1ハンドが終われば、次は新しいカードを配って別の勝負になります。「弱そうだから今回は降りる」ことも、普通の選択です。

2. カードとチップの読み方

使うのはジョーカーを除く52枚。♠はスペード、♥はハート、♦はダイヤ、♣はクラブです。それぞれのマークにA、2〜10、J、Q、Kの13枚があります。Aはエース、Jはジャック、Qはクイーン、Kはキングです。

通常の数字の強さはA>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2。マーク自体に強弱はありません。Aを低く使えるストレートの例外は、役の説明で紹介します。

チップは枚数ではなく、表示された額の合計で数えます。100のチップ3枚は300、50のチップ2枚は100。自分の手元に残っているチップの合計をスタックと呼びます。この記事の数字は練習用のゲーム単位で、お店の料金ではありません。

3. 手札2枚+共通カード5枚から「最も強い5枚」を選ぶ

各自に裏向きで配られる2枚が手札です。自分だけで確認し、周囲に表を見せないようにします。テーブル中央に表向きで置かれる共通カード(ボード)は、勝負に残っている全員が使えます。誰かが使ってもなくなりません。

最後は、手札2枚と共通カード5枚の合計7枚から、最も強くなる5枚だけを選びます。手札は2枚使っても、1枚だけでも、1枚も使わなくても構いません。使わない2枚は勝敗に関係しません。

たとえば手札がA♥ K♦、共通カードがA♣ 7♦ 2♠ 9♥ 3♣なら、最良の5枚はA♥ A♣ K♦ 9♥ 7♦です。Aが2枚そろう「ワンペア」。2♠と3♣は使いません。

配り方と5枚の選び方はPokerStarsのホールデム公式解説で確認できます。

手札Aハート・Kダイヤと共通カード5枚から、AのワンペアとキッカーK・9・7を選ぶ例
7枚から最も強い5枚を選びます。この例では2♠と3♣を使いません。

4. 役の強さを、まずは一覧で確認

表は上ほど強い役です。異なる役なら、数字の高さより役の種類が優先されます。たとえば小さい数字のスリーカードでも、Aのワンペアに勝ちます。

強い順の役成立する形
ロイヤルフラッシュ同じマークのA・K・Q・J・10
ストレートフラッシュ同じマークで、数字が5枚連続
フォーカード同じ数字4枚+別の1枚
フルハウス同じ数字3枚+それとは別の同じ数字2枚
フラッシュ同じマーク5枚(連続していない)
ストレート数字が5枚連続(すべて同じマークではない)
スリーカード同じ数字3枚+互いに異なる残り2枚
ツーペア同じ数字のペア2組+別の1枚
ワンペア同じ数字のペア1組+互いに異なる残り3枚
ハイカード上の役がなく、最も高いカードから比較

A・2・3・4・5はストレートになりますが、強さは「5がいちばん上」として扱います。10・J・Q・K・Aもストレートです。一方、Q・K・A・2・3のようにAを途中にはさんでも、連続とは認められません。

同じ役なら、まず役を作る数字を比較します。ワンペア同士でペアの数字も同じなら、残りの高いカードから比較。この比較用のカードがキッカーです。最良の5枚の強さがすべて同じなら引き分けとなり、ポットを分けます。

役ごとの細かな比較はPokerStarsの公式ハンドランキングを参照してください。

5. カードを配る前の準備:ボタン・SB・BB

ボタンは、そのハンドの基準位置を示す目印です。お店でカードを配るスタッフ(ディーラー)と、ボタンが置かれるプレイヤーの席は別です。

通常、3人以上のテーブルでは、ボタンの左隣がスモールブラインド(SB)、さらに左隣がビッグブラインド(BB)を先に出します。ブラインドはゲームを始めるための強制ベットです。「50/100」ならSBが50、BBが100を出す、という意味です。

目印のボタンは原則として次のハンドで左へ移り、先にチップを出す役も回ります。ゲームによっては、これとは別にアンティという強制の拠出があることも。誰がいくら出すかは、その場のルールを確認してください。以下の例ではアンティはありません。

6. 自分の番に選べるアクション

アクションは時計回り。プリフロップ(共通カードがまだない段階)はBBの左隣から始まります。共通カードが出た後は、ボタンの左側から見て最初に残っている人から始まります。

選べる行動は、相手のベットに合わせる必要があるかどうかで変わります。ベットとはチップを出す行動です。

状況選択肢
そのラウンドで、まだ誰もベットしていないチェック=追加せず順番を渡す/ベット=最初の額を出す
相手のベットに合わせる必要があるフォールド=降りる/コール=同じ額にする/レイズ=額を上げる

フォールドすると、そのハンドには戻れず、すでに出したチップも戻りません。チェックは降りることではなく、追加せず勝負に残る選択です。相手からのベットにまだ合わせていないときは、チェックを選べません。

コールは、そのラウンドですでに出した分を含めて同じ額にします。自分が100を出していて、相手が合計300なら、追加は200です。レイズは合計額を上げること。プリフロップではBBがすでにベットなので、最初に100から300へ上げる行動もレイズです。

相手の合計300から自分がこのラウンドですでに出した100を引き、コールで追加する額が200になる計算図
コールは合計額をそろえる行動。今回追加するのは300−100=200です。

チップを出す前に「コール」「レイズ、合計300です」のように行動を明確にしましょう。不明なときは、行動を宣言する前に「同じ額にするには、あといくつ必要ですか?」とディーラーに確認します。

7. 共通カードは3枚→1枚→1枚。判断は合計4ラウンド

ベッティングラウンドとは、各プレイヤーが順番にチップを出すかどうか判断する区切りのことです。1ハンドの中に最大4回あります。

ラウンド共通カードの枚数確認すること
プリフロップ0枚手札2枚を見て判断
フロップ3枚最初の共通カード3枚を見て判断
ターン4枚追加された1枚を見て判断
リバー5枚最後の1枚を見て判断

全員がチェックすれば、そのラウンドは終了します。ベットやレイズがあった場合は、残っている各プレイヤーに必要な行動の機会が回り、オールイン以外の人が必要額に合わせるか降りると終了します。誰かがレイズすれば、すでに行動した人にも再び判断が回ることがあります。

プリフロップで全員がBBにコールしても、BBの番を飛ばしてはいけません。レイズがなければ、BBは追加せずチェックするか、レイズするかを選べます。

リバーの判断が終わって2人以上残れば、カードを公開して比べるショーダウンへ進みます。途中で1人以外が全員降りれば、その時点でハンド終了。複数の人が残ったままオールインで以後のベットができなくなった場合は、残りの共通カードを出して勝敗を比べます。

プリフロップ、フロップ、ターン、リバー、ショーダウンの順にカードとベットの進行を示す図
共通カードは3枚→1枚→1枚。途中で自分以外が全員降りれば、その時点で終了します。

8. 50/100の1ハンドを、最初から追ってみよう

3人で練習します。ボタンのアキ、SBのベニ、BBのチカです。全員に十分なチップがあり、アンティはありません。アキの手札はA♥ K♦、チカの手札はA♦ Q♠とします。説明のため両方を示していますが、実際のプレイ中は通常、相手の手札は分かりません。

  1. 準備:ベニが50、チカが100を出します。ポットは150です。
  2. プリフロップ:アキが合計300へレイズ。300が加わり、ポットは450です。
  3. ベニはフォールド。出した50はポットに残ります。チカはすでに100を出しているため、差額200を追加してコール。ポットは650になります。
  4. フロップ:A♣ 7♦ 2♠が出ます。チカがチェック、アキが200ベット、チカが200を出してコール。650+200+200で、ポットは1,050です。
  5. ターン:9♥が追加。チカ、アキの順にチェック。ポットは1,050のままです。
  6. リバー:3♣が追加。再びチカ、アキの順にチェック。ショーダウンに進みます。
  7. 勝敗:両者の最良の5枚を比較し、アキがポット1,050を獲得します。
プレイヤー最良の5枚比較
アキ:A♥ K♦A♥ A♣ K♦ 9♥ 7♦Aのペア+Kのキッカー
チカ:A♦ Q♠A♦ A♣ Q♠ 9♥ 7♦Aのペア+Qのキッカー

ペアは同じAですが、次に比べるKがQより強いため、アキの勝ちです。チップ計算では、今回足すチップの額とそのラウンドの合計額を分けて考えましょう。チカが300に合わせるために追加したのは200でした。

9. オールインと最小レイズは、ここまで覚えれば大丈夫

ノーリミット=手元のチップ全部まで使える

ノーリミットでは、残っているスタック全部を出すオールインができます。ただし「好きな小額ずつ上げてよい」という意味ではありません。通常、ベットの最低額はBB、レイズの最低幅はそのラウンドの直前の有効なベット/レイズ幅です。

BBが100で、誰かが合計300へ上げたら、増えた幅は200。次の最小レイズは合計500です。300の2倍とは限りません。最低額に届かないオールインや、その後に再レイズできるかには追加の規定があります。初めは「上乗せするときの最低の合計額を教えてください」と確認しましょう。

チップが足りなくても、残り全部で勝負に残れる

相手のベットに合わせるだけのチップがなくても、残り全部を出してオールインできます。獲得できるのは自分の拠出額に対応するポットまで。ほかの複数のプレイヤーが追加で出し合った分はサイドポットになります。誰にもコールされなかった超過分は、出した人に返されます。

たとえばAが合計100でオールイン、BとCがそれぞれ合計300を出した場合(ほかの拠出なし)、全員が争う分は100×3=300。BとCだけが争うサイドポットは200×2=400です。Aが一番強くても、獲得できるのは最初の300までです。

詳細はPokerStarsの基本ルール(All-in)とPoker TDA公式ルールを参照してください。実際の進行・裁定は店舗や大会の採用ルールに従います。

10. 5問で確認! 流れを説明できるかな

Q1. 自分の手札2枚は、必ず両方使う?

答え:いいえ。手札と共通カードの7枚から最良の5枚を選びます。手札を使う枚数は0枚・1枚・2枚のどれでも構いません。

Q2. このラウンドで自分は100を出していて、相手が合計300へ上げた。同じ額にする追加はいくつ?

答え:200。300を新たに出すのではなく、すでに出した100との差額を追加します。

Q3. まだ誰もベットしていないフロップで、自分の番。追加せず残るには?

答え:チェック。フォールドすると、そのハンドを降りることになります。

Q4. プリフロップで全員がBBの100に合わせた。BBは何もせず次のカードを待つ?

答え:BBにも判断の番があります。レイズがなければチェックでき、希望すればレイズもできます。

Q5. リバーが出る前に、ほかの全員が降りた。残りのカードも配って勝敗を比べる?

答え:その必要はありません。残った1人がその時点でポットを獲得し、1ハンドが終わります。

よくある質問

手札を途中で交換できますか?

ホールデムでは交換しません。最初の2枚を使い、共通カードが増えるたびに判断します。

2人だけのときも順番は同じですか?

最初から2人で行うハンド(ヘッズアップ)では、ボタンがSBを兼ねます。ボタン側はプリフロップでは先、フロップ以降では後に行動します。3人以上で始めて途中から2人になっても、この理由でボタンやSBを付け替えるわけではありません。迷ったらディーラーに確認しましょう。

次は、カードを並べて1ハンドを再現してみよう

まずはこの記事の3人の例を並べ、「誰の番か」「今回いくつ足すか」「どの5枚を比べるか」を声に出してみてください。つまずいたところだけ読み返せば十分です。進行に慣れたら、役の比較を練習し、初心者講習のある店舗でテーブルでの動き方を学ぶと、知識がつながります。

確認日:2026年10月5日。参照リンクはルール学習用で、海外サービスへの登録や利用を勧めるものではありません。